おまけ:ヱヴァが映画で発表されたことの面白さ

 しかしまぁ、それにしても、エヴァが映画メディア、ってのは面白いですね。
 そもそも、原作エヴァはファンに録画させて、何度も見返させたりして考察させてやっと意味が見えて来たりもするという、言わば、「30分1本のアニメという『圧縮された情報のカタマリ』を伝達することをもって製作者から視聴者へのメッセージとし、そこから先は受けての解読に全てを委ねる」という意味で斬新な作品だったという見方も出来るかと思うのですが*1、今回は、(少なくともDVDその他のメディアに出るまでは)合法的な手段の範疇に於いては、一部の宣伝用の断片、或いはパンフ等の画像等を除いては、全てが「視聴者の記憶の再現」によって語るしか無いのですね。各所の模写や、2chで作成された再現画像、その他もろもろによって。
 勿論、大量の人が同じ映像作品を視聴し、その内容について細かな情報交換を行っている以上、その精度は(先ほど紹介した 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版検証スレまとめwiki」を見れば分かる通り)かなりのものとはなるだろうとは思うのですが、それでも、基本的には、皆が皆、己の「記憶」だけを頼りにして語り合わねばならない。
 つまり、「作品自体」に触れることは(アンフェアな何らかの手段をとらない限りは)普通は出来ない。全ては、記憶というフィルター、いや、投影物を通して、語り合わなければならない。時間的、空間的広がり、そして時間的、空間的あやふやさを持つ投影物としてでしか、ヱヴァを語り合う事が出来ない。

 なんというか、この状態がとても面白いと思います。
 いずれ、作品が販売なりレンタルなりされた時には、この状況は即時に消滅してしまう訳で。まさに、「今だけ」の話、というのが。
 
 以前、いわゆる「祭」になった実況モードのスレで、「このスレを過去ログで見ているお前、俺たちはリアルタイムで祭を楽しんでいるぞ、どうだ、いいだろう」みたいなカキコ(コピペ?)を見かけたことがあるのですが、今はまさにそういう「リアルタイム」なのかも知れません。DVDが出るまでの、期間限定、の。

*1:いや、勿論エヴァ以前にもそういう作品はあったのかも知れないけれども。