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「新しい工事=将来の財政支出の増加(しかも削減不可能)」

 先日の、「ローマ崩壊の原因」(http://d.hatena.ne.jp/settu/20070727/p4)の記事に関して、id:ummyuさんより大変興味深い情報を頂きました。ゼネコン専門誌日経コンストラクションhttp://kenplatz.nikkeibp.co.jp/NCR/、業界専門誌ですか。これは勉強になりますね。有難う御座います。

ummyu 『この問題に関連した面白い話がありましたので引用。
ゼネコン専門誌日経コンストラクション7月13日号によれば、「アメリカでも30年前よりニューディール政策のころ建築したコンクリート建築物・道路が相次いで老朽化して破損する事故が増大。公共事業はこの20年増加し続け全費用の3割が既存施設の補修に振り向けられ、燃料税を30年前の5倍に値上げ、さらに5年で30兆円の追加支出を行う法案を可決」という状況にあるそうです。
これからは地方に公共事業で工事を行うこと=「補修負担費で将来的な財政が悪化。(日経コンストラクション5月11日号によれば、既に維持費のみの発注の自治体が出始めたとの事))+コストの切りつめによる落札率の低下(同誌によれば既に進行中とのこと)」のダブルコンポが成立して、公共事業そのものが行われなくなるのではと思う次第。
新しい工事=将来の財政支出の増加(しかも削減不可能)と言う恐怖の方程式ですので。財政再建団体になろうが、福祉を切り詰めてでも道路の維持費を支払い続ける形になります。
これからはインフラを取り除く工事も出来るんじゃないですかねぇ。
』 (2007/07/31 12:06)

(強調引用者)

 うっはー、と。
 なかなか恐ろしい未来図ですねぇ……。
 
 で、このコメントを頂いてから数日のことでしたが、例のアメリカでの橋梁崩落事故が起こったりした件。

ミネソタで橋崩落 ミシシッピ川に車転落
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/72713/

 【ニューヨーク=長戸雅子】米中西部ミネソタ州ミネアポリス市で1日夕(日本時間2日午前)、ミシシッピ川に架かる幹線道路の橋りょうが崩落し、乗用車やトラック、スクールバスなど50台から100台が川に落下した。CNNテレビによると、R・T・ライバック市長は1日記者会見し、少なくとも6人が死亡したと語った。重軽傷者は37人に達しており、川に落下した車の回収作業が進めば、犠牲者はさらに増えそうだ。米国土安全保障省はテロとは無関係との見方を示している。
 地元当局などによると、崩落時は夕方のラッシュアワーで多数の車が走行していた。スクールバスも巻き込まれた。スクールバスには60人の子供らが乗っていたが米CNNは全員が車外に脱出したと報じた。
 目撃者は崩落直前に轟音が鳴り響き、多数の車両が落下したと証言。何台かは炎上し、川を泳いで助けを求める人の姿もみられたという。

 橋は1967年に完成。川から高さ約20メートルで、道路は片側4車線で計8車線。1日に約20万台の通行量があり、9カ月前から補修工事を行っていたという。地元当局は詳しい原因を調べている。

米で橋崩落 社会資本の荒廃浮き彫り
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2007/08/04/2007080408454723011.html

 見過ごせないのが、建設から約四十年しか経過していないのに定期点検で百二十点満点の五十点という評価だったことだ。ピーターズ運輸長官はこの点数は「将来架け替えを検討すべきだということを意味する」と述べた。連邦高速道路局によると全米の約六十万の橋のうち、今回と同じように危険な橋が四分の一、十五万三千もあるという。

 一九八〇年代、米国は十分な予算が投入できず、道路や橋の老朽化が進んで事故が多発するなど「荒廃するアメリカ」が問題になった。今回、そこからまだ抜け出せていないことを浮き彫りにした。

 日本も楽観はできない。高度経済成長期に建設された橋の老朽化が今後、急速に進む。一般道路で十四万ある橋のうち、更新の目安となる建設後五十年以上の橋は現在6%だが、二〇一六年度は20%、二六年度は47%にも達する。

米 つなぎ目の鋼鉄板に負荷か
http://www3.nhk.or.jp/knews/news/2007/08/09/t20070809000071.html

アメリカ中西部のミネソタ州ミシシッピ川に架かる高速道路の橋が崩壊した事故は、発生から1週間がたち、原因の調査に当たっているNTSB=国家運輸安全委員会は、橋げたをつなぐ鋼鉄板に負荷がかかったことが事故の原因だった可能性があると発表しました。
(8月9日 11時22分)

 なんというか、あまりにもタイムリー過ぎる話になってしまったなぁ、と。
 メンテを含めて予算を考える、というのは本来当たり前の話なのかも知れませんが、後になってからでないと全貌が見えてこない辺りが、恐ろしい話なのだなぁ、と。
 しかも、コメント欄でid:ummyuさんが言っているように、「財政再建団体になろうが、福祉を切り詰めてでも道路の維持費を支払い続ける」ことになってしまう、という。
 
 そういえば、Kojiiさんの所の記事でも、

鰻の出所から思ったこと
http://kojii.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_bc05.html

そういえば、某国では新型戦闘機の機種選定に際して「イニシャルコストよりもライフサイクルコストを重視する」なんてことをいっているらしいのですが、これは戦闘機の入手元を某国から別の某国に切り替えるというシグナル ? かどうかは分かりません。結果が出てみないことには。

Comments
F-22F-15よりもライフサイクルコストが安いとロッキードは喧伝していますが、果たして。

Posted by: JSF | 08/04/2007 at 07:54 PM


こればかりは、実際にやってみないことには。
昔に比べると電子機器の信頼性や整備性は上がっていると考えられるものの、その一方で電子機器の数や複雑さが桁違いになっているので、そっちで節約分を食いつぶされる可能性も考えられます。

ましてや、F-22F-35 みたいにソフトウェアがないと何もできない機体は、ソフトウェアの改修や改良に相当な工数を喰われるはず。まさかオープンソースにするわけにもいかんでしょう (苦笑)

Posted by: 井上 | 08/04/2007 at 08:38 PM

 こんな記事&やりとりが。

 どこの業界でも、こういうのは本当に難しい問題なんですねぇ。
 それにしても、戦闘機OSのオープンソース開発(;´Д`)ハァハァ