あるゲーム業界の方の述懐/「許さざるを得ない、って所があるんですよね……」

さて、そんな上記の記事http://d.hatena.ne.jp/settu/20060813/p1を書こうかとしていたところ、先日の記事のコメント欄に、こんなコメントを頂きました。

http://d.hatena.ne.jp/settu/20060807/p1#c1155405008

# ぐろっちょ 『私もゲーム業界で働いていますが、同人誌を作らせない、っていう風にガイドラインを定めると、「この会社はオタク文化を理解してない!」とか「俺達がお前らのゲーム買ってるんだぞ!」みたいに言われてしまうので、イメージダウンになるため、許さざるを得ない、って所があるんですよね……

正直なところ、私達の作ったゲームの二次創作で、お金を稼いでいる同人作家に怒りを感じることも多いのですが、それを指摘したが最後、悪評が立ちますので……(汗

確かに、善意で作るならいいですし、許したいんですよ!(汗
でも、何か自分たちで作った作品を、企業が差し止めしたときに、「それは仕方のないことだ」って、受け止められる人がどれだけいるか、ってなるとはなはだ疑問なんですよね……特に売れているサークルに関しては……

ですので、企業がガイドラインで、同人を定めていても、それは同人に寛容だったり、オタク文化を推進している以外に、オタクがおっかなくて簡単に過激活動に扇動されやすいからやっている、と言うのを自覚して欲しいと思います……(汗』 (2006/08/13 02:50)

 非常に重たいコメントだと思います。
 
 前回の記事http://d.hatena.ne.jp/settu/20060811/p12ch転載の中に、

コミックとかゲーム辺りになるとクリエイターが 結構力を持っていますし、そのクリエイターにコミケ出身者、現役コミケ参加者がごろごろいますから、手のつけようがないでしょうね。

 という部分がありました。そのように、寛容、若しくは推奨している人々も、勿論居るのでしょう。
 
 だが、その一方で、「我慢」を強いられている人、団体、企業がある、ということ。

 公式コメントとして、商業的なモノも含めて同人OKとなっていても、それは決して「望んで」ではなく、ファン層からの過激な反発・反感を恐れてやむを得ず「公認」したり、「同人ガイドライン」を定めたりしているのかも知れない、ということ。
 
 心の中では絶え難い何かを感じていても、どうしても我慢するしかない人々、今も我慢している人々が居るのかも知れない、ということ。
 
 
 だから、どうすればいいのか、というとこれはこれで難しい話でありますが。ただ、二次創作は二重の意味で程度を超えつつあるのかも知れない。オリジナルをどうパロディしているか、そしてそれをどの程度の規模で商業的利益を得ているか、その二重の意味で。
 オリジナルの作品を「犯された」と感じている原作者の人も居るのかも知れない。なら、どうするか。なるべく目に触れないよう、あくまでひっそりと行えば良いかも知れない。それが、せめてものやりかたなのではないだろうか。しかし、それでも「大手」の出版となれば、それは、やなせ氏のような場合での「我慢」を強いることになりはしないのか。だからといって、ただひたすら自主規制するのが正しいのか。それは、二次創作という一つの文化の弾力性、あるいはそのものを失わしめることにならないのか。二次創作、それ自体は間違いなく素晴らしきひとつの文化なのだから。
 また、商業的な問題は、どうなるか。これは、「配慮」でどうにかなるものなのか。前回の記事でも、アニメ関係者の方(鳥坂氏)の、「商業販路に乗っけるなら、、マルC(著作権料)払ってくれ」という声もある。どこまでが同人で、どこからが商業なのか。
 
 
 しかし、現にコミケはそこにある。
 
 では、どうすればいいのか。
 
 簡単には答の出ない問題だと思います。
 
 ただ、今回コメントして頂いたぐろっちょさんのような、「我慢せざるを得ない」、あるいは、「同人を公認せざるを得ない」人々、団体、企業が居る、ということへの想像力、或いは「それをどこかに覚えておく」ということ、そういうものは、持っていても良いかも、とも思う訳です。






追記:ぐろっちょさんが今回のコメントに関して追加コメントhttp://d.hatena.ne.jp/settu/20060807/p1#c1155491080をなさっています。
こちらに関しては、項を改めてまたご紹介する予定です。